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2008年度のニュース

生活研の新しいニュースをお知らせします

研究短信最低所得保障研究会の開催

(2008年12月16日掲載)

 12月12日(金)に第3回最低所得保障研究会を生活研事務所で開催しました。今回のテーマは最低賃金制度で、中央最低賃金制度審議会の労働側委員を長年務められている電機連合・賃金政策部主査の加藤昇氏からレクチャーを受けました。
 加藤氏からはまず労働運動の最低賃金制度への関心がここ数年高まってきたこと、1959年に業者間協定方式としてスタートした日本の最低賃金制度が68年の同方式の廃止を経て2007年に40年ぶりに改正されるに至るまでの沿革、そして「生活保護との整合性に配慮すること」という改正法にしたがって本年は全国加重平均で16円というこれまでにない大幅な地域最賃額の引き上げが行われた経緯について説明がありました。
 また、これまでは賃金額の変化率ばかりに注目してきたが、これからは水準そのものの議論(たとえば高卒初任給水準への接近など)を深めていくことの重要性について考え方が示されました。次回の研究会は2009年1月15日(木)に開催予定です。

研究短信全国公開座談会第1弾 「北部九州の明日を考える」開催

(2008年12月16日掲載)

 12月6日に福岡市で、福岡地方自治研究所との共催で「北部九州の明日を考える」と題したシンポジウムを開催しました。地域の自立と自律をテーマに、佐口和郎東京大学教授(大学院経済学研究科)にコーディネーターをお願いし、前田隆夫九州大学准教授、 光本伸江福岡県立大学准教授、 吉田廸夫元福岡県大牟田市職員にパネリストとしてご参加いただきました。北部九州地域は、旧産炭地問題をはじめ地域の様々な活性化やいろいろな歴史的な経験を持っており、自動車や半導体の集積地として現在の経済危機の直撃を受けている地域でもあったことから、これまでの地域活性化等の施策についての実績と限界、新しい地域政策のあり方がどういうものかを様々な角度から検討しました。あまり例がないほど会場からのご発言もあり、大変充実した内容となりました。詳細は月刊生活研3月号で報告する予定です。

研究短信第1回新しい社会システム研究会の開催

(2008年12月2日掲載)

 11月18日に第1回新しい社会システム研究会(主査:辻山幸宣自治総研所長)を開催しました。地域ICTの現状とこれからの可能性について、「地域ICT政策とまちづくり」と題して、東海大学経済学部の小林隆準教授からご報告をいただきました。お話では、ICTは、気づき、知り、起こすための道具だという
ことで、先進事例であるシアトルや大和市の取り組みをご紹介いただき、これからのICTの活用による協働のまちづくりの課題と可能性についてお話しいただきました。

研究短信第56回月例研究会の開催

(2008年12月2日掲載)

 11月14日に第56回生活研月例研究会を開催しました。「新自由主義の破綻としての金融危機」と題して、間宮陽介京都大学教授からご講演をいただきました。講演では、新自由主義は資本主義の新段階として19世紀後半から台頭してきたことやサブプライム問題に端を発した金融危機の構図、グリーンスパンの失敗などを踏まえ、極小国家をめざした新自由主義が、結局は極大国家に転換してしまうということなどについてお話しいただきました。時機に即したテーマであったことなどから大変盛況でした。会場の都合で参加者を制限することになり申し訳ありませんでした。

研究短信第2回最低所得保障研究会の開催

(2008年12月2日掲載)

 第2回最低所得保障研究会(主査:駒村康平・慶応大学経済学部教授)を、10月31日(金)に開催しました。百瀬優氏(高千穂大学人間科学部助教)から「障害者に対する所得保障制度の検討」についてご報告いただき、障害者に対する生活保護と障害年金の現状と問題点をふまえ、障害年金と老齢年金を別制度にする選択肢、障害年金の早急な制度一元化の必要性、障害認定のあり方の見直し、障害基礎年金にもマクロ経済スライドを適用することの問題点、その他「障害年金の制度設計の再検討」の論点が提起されました。

研究短信第55回月例研究会の開催

(2008年12月2日掲載)

 10月6日(月)の理事会・評議員会合同会議の終了後に、第55回月例研究会を開催しました。テーマは日本の社会保障をどう救うかの第3弾として、「最低保障年金とその選択肢」と題して、駒村康平慶応大学教授からご講演いただきました。日本の年金制度の問題点をふまえたこれからの年金改革の選択肢として、具体的なシミュレーションに基づいた新型厚生年金制度をご提案されましたが、連合案や民主党案との違いや実現可能性などについてもお話しいただきました。

研究短信理事会・評議員会合同会議の開催

(2008年12月2日掲載)

 生活研の第101回理事会・第68回評議員会合同会議を、10月6日(月)午後3時から東京・神田駿河台の龍名館にて開催しました。議題は、08年度事業活動の経過報告と下記の協議事項3件で、いずれも原案通り承認されました。

  1. 評議員の交代(敬称略)
    【特別会員】小澤鋭仁(民主党衆議院議員)大河原雅子(同参議院議員)
    【団体会員】河田伸夫(森林労連委員長)岩崎春良(同書記長)
  2. 新会員の入会
    【一般会員】1名
    【地域団体会員】自治労鹿児島県本部・同岡山県本部・同広島県本部・同北海道本部・自治研究センターおかやま
  3. 「生活研のあり方検討委員会」を理事会のなかに設け、組合理事、学者理事有志で構成し、今秋から議論を開始する。

研究短信地域再生研究会の開催

(2008年10月28日掲載)

 10月10日(金)に、生活研自主研究プロジェクトである第6回地域再生研究会(主査:高橋伸彰立命館大学国際関係学部教授)を開催しました。
 今回は、研究会委員の広井良典千葉大学法経学部教授から「コミュニティをめぐる課題」と題して報告をいただきました。
 報告のなかで、コミュニティ政策に関する市町村アンケート調査を踏まえ、コミュニティの中心、コミュニティの単位が伝統的社会、産業化社会からポスト産業化社会、定常化社会へと変遷するなかで、これまでの従来の寺社から学校、自治会・町内会、商店街といった「宗教・教育・経済」機能をになう領域への変化に加え、特に「福祉」や「環境」に関する領域が浮上していることが指摘されました。
 さらに、この変遷過程で「福祉・環境・まちづくり」に関するNPOその他のミッション型コミュニティも増加し、コミュニティ再生にあたっては、伝統に根ざした自治会・町内会等を含む地域コミュニティとの融合が課題になる点を強調されました。
 また、討論では、地域コミュニティとして実質的な機能を果たす自治会・町内会などによる問題解決の有効性などをめぐって活発な論議が交わされました。

研究短信最低所得保障研究会開催

(2008年9月30日掲載)

 生活研の08年度自主研究「最低所得保障に関する研究」(主査:駒村康平慶応大学経済学部教授)の第1回研究会を9月26日(金)に開催しました。
 これからの研究会の進め方を検討し、[1]所得保障制度・税制・最低賃金に関する歴史、実態、国際比較などの包括的な研究を行った後、[2]基礎年金、生活保護、雇用保険、児童扶養手当、[3]課税最低限、[4]最低賃金等について、各委員の報告をメインに、「生存権」、「最低生活基準の歴史的変遷」、「ベーシックインカム」等に関する外部ヒヤリングについても並行して行っていくことにしました。10回前後、研究会議を重ね来年末ごろを目処に報告書を作成する予定です。

研究短信第54回月例研究会を開催

(2008年9月12日掲載)

 9月11日に第54回月例研究会を開催しました。民主党参議院議員で医師の桜井充先生に講師をお願いし、医療改革について、「医療の現状 立ち上がろう、夢をあきらめないで」と題して1時間あまりお話をいただきました。
 個々の医師がどんなに一生懸命努力しても、どうにもならない厳しい現実を、諸外国との比較を交えながら具体的なデータで教えていただき、ではどうすればいいのかについて、医師としての現場の経験をふまえてわかりやすく示していただきました。
 また、医療改革は待ったなしであり、政治の力でなければ変えられませんが、今の与党や厚生労働省では目先の対応しかできないことも明らかになりました。
 参加者からは、桜井先生のお話がとてもわかりやすく、説得力があるととても好評でした。

研究短信地域再生研究会 開催

(2008年9月3日掲載)

 8月29日に、生活研自主研究プロジェクトである第5回地域再生研究会(主査:高橋伸彰立命館大学国際関係学部教授)を開催しました。
 今回は、下平好博明星大学教授から「ソーシャル・セーフティネットからみた地域再生(中間報告)」というテーマでご報告をいただきました。まず、これまでの研究会の議論をふり返って、地域再生を、[1]人口やGDPのシェア、一人あたりの県民所得の平準化の見地からとらえる見方と、[2]自己完結した地域経済圏(生活研)の確立という見地からとらえる見方の二つがあるとのご指摘をいただきました。続いて、47都道府県のデータ解析と10府県のヒヤリングをふまえて、[1]地方経済の地盤沈下の原因、[2]社会的リスクの<負の連鎖>についてご報告いただきました。
 さらに、予期せぬ製造業中心の景気回復により地方の2極化と雇用劣化が進む中で、ソーシャル・セーフティネットを地域レベルでいかに再構築するかについて、国保問題をケーススタディとして、ご提言いただきました。

研究短信労働関係シンクタンク会議の開催

(2008年8月11日掲載)

 7月25日(金)、連合や構成産別に関係する調査研究機関の集まりである「労働関係シンクタンク交流フォーラム」幹事会が開催されました。生活研や連合総研、自治総研など9組織が出席、各組織の活動状況報告が行われたほか、今後の「交流フォーラム」のあり方、開催方法や事務局体制などについて議論が交わされました。

研究短信社会的企業研究会 開催

(2008年8月11日掲載)

 生活研の参加・協力する社会的企業研究会の第30回研究会が7月24日(木)に開催され、東洋大学経済学部今村肇教授より、「地域の基盤づくり-北欧のエンパワーメントの事例から」と題して報告がありました。
 日本における社会的経済の基盤整備の課題として、第1に、地域における企業、政府、社会的経済の三者とそれを支える中間組織の結びつきをいかに日本の地域社会で機能させるか社会的経済組織が地域のエンパワーメントに関わる際の課題になること、第2は、持続的な地域再生のためには社会的経済、社会的企業に対するファイナンス機能の充実は欠かせないこと、第3は、地域再生の基盤づくりにおいて、社会的経済の組織とそのネットワークを支える人材の育成・供給が不可欠であること、などが明らかにされました。とくに、3点目に関連して、スウェーデンの事例を通して、人材が営利・非営利の組織の壁を越えて移動し、ネットワークを形成することによって、国・地方自治体、営利企業、非営利組織が総合的に組み込まれた新たな日本の社会・経済システムをデザインしていくためにも、人的ネットワーク組織育成の重要性が強調されました。

研究短信月例研究会の開催

(2008年8月11日掲載)

 生活研の第53回月例研究会を7月23日(水)に開催しました。大沢真理東京大学社会科学研究所教授に「日本の社会保障をどう救うか-まずその惨状を直視せよ」と題して講演をいただきました。
 6月に発表された政府の社会保障国民会議中間報告をもとに、日本の社会保障システムが、OECD諸国ではまれな逆機能を起こし、負の再配分を受けている層を発生させ社会的排除の装置ともなっている実状、惨状を明らかにされたうえで、人びとに安心と希望をもたらす社会保障システムは、政府の社会政策と家族や企業、非営利協同などの制度・慣行との接合による、生活と社会参加を持続的に保障するものでなければならないことを強調されました。

研究短信地域再生研究会 開催

(2008年8月11日掲載)

 生活研自主研究プロジェクトである標記研究会(主査:高橋伸彰立命館大学国際関係学部教授)の第4回研究会が7月4日(金)に開催され、住沢博紀委員(日本女子大学教授)より「生活公共の概念と地域生活力の事例調査」と題して報告いただきました。
 生活公共とは、生活問題を家庭の場で考えるだけではなく、自治体行政や市民組織も協力し合う、地域の生活ガバナンスとして把握しようとするもので、具体的には、家族の抱えるさまざまな課題(高齢者介護、育児、教育、環境、地域再生等)について公共サービスを介在した協働のあり方として捉えた概念です。実態調査として2007年に全国8地域で実施されたアンケート調査結果をもとに論じていただきました。

研究短信生活研講演会 開催

(2008年7月10日掲載)

 6月25日(水)の通常総会終了後に、生活研講演会として、山室信一京都大学人文科学研究所教授より「非戦の思想水脈と現在」と題して講演をいただききました。
 その中で同教授は、今年4月にだされた名古屋高裁の航空自衛隊イラク派遣違憲判決の意義を述べられるとともに、その原告が訴えの根拠とした憲法前文の「平和的生存権」について、これまでの長沼ナイキ基地訴訟、砂川事件など同種の裁判の判例でも示されたように、一方では戦争放棄の根拠となり、一方では自衛隊の存在根拠ともなっている。このように同じ条文や文章からでも、全く正反対の思想や政策が導き出されるゆえに、論理による「権利のための闘争」が不可欠となることを強調されました。

お知らせ生活研第26回通常総会 開催

(2008年7月1日掲載)

 生活研の第26回通常総会が、6月25日(水)午後4時から、東京・茶の水の龍名館本店「龍の間」にて岡部謙治会長を議長として開催されました。総会には100名(委任を含む)の団体会員、個人会員が参加しました。総会では、2007年度の事業報告、収支計算書ならびに収支計算書監査報告、2008年度事業計画、収支予算書が原案通りに決定されました。
 2008年度事業計画はつぎの通りです。

 

I 自主研究

 2008年度においては、新規1本、継続4本の計5本の自主研究プロジェクトに取り組む。

1 最低所得保障制度に関する研究(新規)

 グローバル化、高齢化、脱工業化社会という福祉国家をめぐる環境変化のなかで、不安定労働者・ワーキングプアが増加し、貧困リスクが普遍化している。こうした生活と労働の現実を見据え本研究プロジェクトでは、ワークフェア、ベーシックインカムなど種々の所得保障制度を比較しながら、生活保護、基礎年金、雇用保険、最低賃金、税制など制度間の整合性ある所得保障制度を研究する。研究主査は駒村康平・慶応大学教授の予定。

2 「地域再生の制度・構想」(継続)

 人を引きつける魅力ある生活空間、生活機能の充実こそが地域の生産機能をも引きつけ地域再生につながるという新たな発想による研究。研究主査は高橋伸彰・立命館大学教授。

3 「比較労働運動研究」(継続)

 ポスト産業社会のなかでその構造と存在理由が鋭く問われている労働運動再生の新たな道筋を探る研究。研究主査は、新川敏光・京都大学教授と篠田徹早稲田大学教授。

4 「若手研究者と若手活動家との円卓勉強会」(継続)

 若手の組合活動家の育成と若手研究者との交流を兼ねた円卓勉強会。座長は神野直彦生活研所長。

5 現代社会民主主義の研究(継続)

 現代日本社会において、社会民主主義がどのような意義をもっているかを平易に解説したテキストづくりに取り組む。

II 委託研究

 「人口減少社会の公共サービスと提供主体のあり方研究会(仮称)」 (自治労からの委託)

 現在、多くの自治体は過疎化による人口減少に直面し、今後とも一部の大都市を除いて人口減少はほとんどの自治体が直面する課題。人口減少社会における公共サービスの仕組み、地方自治体を中心とする公共サービス提供主体のあり方を検討。
 ※さらにもう1件受託できるよう努力する。

III 出版事業等

1 月刊誌『生活経済政策』の発行

 編集委員会の議論をふまえ、政策分析、海外情報の提供などを中心にして誌面の一層の充実を図ると同時に、有料購読者の拡大に努める。月刊誌のデータベース化、具体的には掲載論文のホームページ上への公開を進めており、研究成果の発信をすすめる。
 また、2008年1月よりメールマガジンの発行を行い、研究所の活動状況、種々の研究会開催の情報など今後もリアルタイムで提供。

2 『生活研ブックス』の発行

 2008年度においても、自主研究プロジェクトでの成果を『生活研ブックス』として発行する。

IV シンポジウム・月例研究会活動

 今秋、「グローバル化のなかの資本、労働および国家―マルクスを語る中から―(仮)」を開催します。
 また、理事・評議員および会員を対象に「月例研究会」を原則月1回は開催し、自由闊達な相互交流の場とする。

V 研究交流

1 「労働関係シンクタンク研究フォーラム」への参加等を通じて国内労働組合関係シンクタンクとの研究交流を引き続きおこなう。

2 「社会的企業研究会」への参加を通じて、非営利・協同セクターとのネットワーク形成を進める。

 ドイツのフリードリヒ・エーベルト財団、イギリスの公共政策研究所、フェビアン協会、オランダのベックマン研究所、アメリカの進歩的公共政策研究所、経済政策研究所等の海外のシンクタンクとの研究交流を引き続きおこなう。

VI 「生活研の今後のあり方」に関する検討

 2007年通常総会で確認された方針(下記参照)にもとづき、生活研の今後のあり方について検討するために理事会のなかに「生活研のあり方についての検討委員会」(仮称)を設置する。

VII 会員および財務等

1 会員の拡大

 会費収入を増やすことは委託事業の拡大とともに経営上不可欠であり、また研究者等の個人会員を増やすことは研究活動のバージョンアップに必要である。この観点から引き続き、会員の拡大に努める。
  また、賛助会員の拡大のため、新たに賛助会員地域団体会員(会費:年額15,000円)を定め、おもに労働組合地方組織の会員を募る。

2 財務

 会員や購読者の拡大、委託研究の確保などを通じて財政基盤を安定化させるとともに、運用基金からの所要の繰り入れをおこなう。運用基金繰入額(1000万円)は前年度に比べ半減するが、前年度を上回る繰越収支差額を合わせ、前年度予算額を若干下回る予算規模を維持する見込みである。

 以上のことなどが決められました。
 また総会では、理事・監事の役員改選がおこなわれ、下記のような構成になりました。総会中に開催された第100回理事会において、会長、所長兼副会長、副会長、専務理事がそれぞれ互選されました。

新役員体制


会長 岡部 謙治(自治労委員長)
所長・副会長 神野 直彦(東京大学教授)
副会長 加藤 友康(NTT労組東日本本部委員長・新任)
専務理事 佐藤 芳久(生活研・常勤)
理事 阿部 知子(社民党衆議院議員)
井内 啓二(NHK労連事務局長)
泉田 和洋(電機連合書記長・新任)
大沢 真理(東京大学教授)
駒村 康平(慶応大学教授)
住沢 博紀(日本女子大学教授)
住野 敏彦(私鉄総連副委員長)
栂 孝次郎(労金協会常務理事)
中村 譲(日教組委員長)
原 日出夫(全労済本部常務理事)
間宮 陽介(京都大学教授)
福田 精一(全農林委員長)
宮本 太郎(北海道大学教授)
山口 二郎(北海道大学教授)
山口 義和(JP労組委員長)
山井 和則(民主党衆議院議員)
監 事 田中 学(東京大学名誉教授)
浜谷 惇(元生活研専務理事)
顧 問 大内 力(東京大学名誉教授)
大内 秀明(東北大学名誉教授)
田辺 誠(元衆議院議員)
梶本 幸治(元生活研会長)
人見 一夫(前生活研会長)
評議員 荒川 洋(全印刷局労働組合副委員長・新任)
伊藤 義彰(全建総連委員長)
小川 有美(立教大学教授)
小川 正浩(前生活研専務理事)
小野寺 良(電通共済生協理事長)
小畑 明(運輸労連中央副委員長)
河田 伸夫(森林労連委員長)
北垣戸 久(ポストライフ専務理事・新任)
君島 一宇(自治労共済理事長)
栗本 昭(生協総合研究所理事)
佐藤 幸雄(全水道委員長)
清水 秀行(日教組書記次長)
新谷 信幸(電機総研事務局長)
高井 豊(生保労連委員長)
高橋 均(中央労福協事務局長)
高橋 政士(NTT労組政治統括部長・新任)
武田 茂(都市交委員長)
友利 一男(自治労政治政策局長)
豊島栄三郎(政労連委員長)
中島 愛明(全たばこ副委員長)
花村 靖(全農林書記長)
星野 泉(明治大学教授)
松信ひろみ(駒澤大学准教授)
三崎 誠一(日本再共済連専務理事)
森越 康雄(教職員共済生協理事長)
安永 貴夫(NTT労組企画組織部長・新任)
山中 和則(私鉄総連企画調査局長庶務財政局長)
吉澤 伸夫(公務労協事務局長)
米田 勇逸(JP総研所長)
未定(民主党国会議員)
事務局長 大門 正彦(生活研・常勤)

(敬称略 50音順)

研究短信社会的企業研究会 開催

(2008年7月1日掲載)

 生活研が参加・協力する社会的企業研究会と東北公益文科大学は日英共同研究シンポジウムとして「地域再活性化に向けて-もとめられる社会的企業の役割と課題」を、6月23日(月)、東京・四谷の主婦会館プラザエフにて開催しました。
 トニー・チャップマン氏(英国ティースサイド大学社会科学・法律学部教授)による基調講演「独自性と相違性:なぜ社会的企業は、営利企業、行政、ボランタリー・セクターにとって真のビジネス・パートナーとして受け入られないのか:北東イングランドの事例から」、ならびにジュディス・ブラウン氏(同大学付属未来社会研究所客員研究員)による「北部イングランドにおけるサードセクター:その現状と資金環境の転換期における成功の可能性」と題する報告をもとに、日英共通のテーマである地域活性化について、社会的企業の役割と課題が明らかにされました。

研究短信社会的企業研究会 開催

(2008年6月2日掲載)

 生活研が参加、協力する社会的企業研究会が5月27日(火)に開催され、「地域の基盤づくり-労働者自主福祉運動の課題」と題して、中央労福協事務局長の高橋均さんより報告がありました。退職者の増大に対応し、地協機能の転換、地域労働運動の強化が急務となっているなかで、生活地域での従来の組織論を超えたNPOなど非営利協同セクターとの連携のあり方などについて「ワンストップサービス」事業の事例を織り交ぜ自主福祉運動の現状を論じていただきました。

お知らせ理事会評議員会合同会議 開催

(2008年6月2日掲載)

 生活研の第99回理事会・第67回評議員会の合同会議が5月21日(水)午後3時から、東京・神田駿河台の龍名館本店にて開催されました。議題は、(1)理事・評議員の交代について、(2)6月25日に開催する生活研第26回通常総会に提出する議案について、(3)賛助会員地域団体会員制度の新設について、(4)役員の改選についての4点でしたが、すべて原案通りに承認されました。
会議終了後、役員選考委員会が開催され、同委員長に森嶋正治NTT労組委員長を選出し、役員選考に当たっての基本方針を協議しました。
理事・評議員の交代はつぎの通りです(敬称略、順不同)

理事

〈旧〉 〈新〉
森越康雄(日教組前委員長) 中村 譲(同委員長)

評議員

〈旧〉 〈新〉
藤岡武義(日生協前常勤参与) 栗本 昭(生協総研理事)
島 修身(日教組前書記次長) 清水秀行(同書記次長)
榊原長一(教職員共済前理事長) 森越康雄(同理事長)

研究短信比較労働運動研究会 開催

(2008年6月2日掲載)

 自主研究プロジェクトである比較労働運動研究会の第20回研究会が5月17日(土)に開催されました。今回は、宮本太郎北大教授から、「スウェーデン福祉国家と労働運動-未完の制度構想」と題してご報告をいただきました。

研究短信地域再生研究会 開催

(2008年6月2日掲載)

 生活研自主研究プロジェクトである標記研究会(主査:高橋伸彰立命館大学国際関係学部教授)の第3回研究会が5月12日(月)に開催されました。星野泉委員(明治大学教授)より「地域再生のための地方税とは」と題して、地方税が地域格差の少ないかつ安定的な財源として機能していくための税制度のあり方について報告いただきました。

研究短信若手研究者と若手組合活動家との円卓勉強会 開催

(2008年6月2日掲載)

 5月9日(金)、第9回目となる標記の研究会が開催されました。全農林労働組合の岡本吉洋さんより「総人件費改革に対する全農林の取り組み」と題して報告がありました。総人件費改革(府省間配置転換)決定とそれに対する全農林の取り組みの検証、その中から今後の公務労働のあり方、労働組合の運動のスタンスなどについて論じていただきました。

研究短信非典型労働者組織化研究会の開催

(2008年5月9日掲載)

 NTT労組からの委託研究「パート・有期契約労働者の組織化と処遇改善に関する調査研究」(主査:今野浩一郎学習院大学経済学部教授)の第4回研究会が5月1日(木)に開かれ、報告書目次構成・担当・執筆枚数など報告書作成に向け確認が行われました。目次構成の概要はつぎの通りです。

第 I 部 総論 非典型労働者の組織化のためのガイドライン
第 II 部 産業別組合の非典型労働者の組織化戦略の特質
第 III 部 企業別組合の非典型労働者の組織化戦略の特質課題

研究短信国際シンポジウム「ポストデモクラシーを超えて」の開催

(2008年5月9日掲載)

 北海道大学「市民社会民主主義研究」プロジェクトとの共催で、4月21日(月)の午後、東京・平河町の都市センターホテルにて「ポストデモクラシーを超えて」と題する国際シンポジウムを開催しました。報告者は、『ポストデモクラシー』の著者のコリン・クラウチ氏(英国ウォーリック大学)、ロベール・ボワイエ氏(仏理論応用経済学研究センター)、コメンテーターに網谷龍介氏(明示学院大学)、コーディネーター山口二郎氏(北海道大学)で、行われました。
 クラウチ、ボワイエ両氏からは、ポストデモクラシー時代には、政党は社会の関心や利害を政治システムに伝達する能力を失い、社会運動とのつながりを回復しなければ政党政治は意味を失うこと、またこの時代には、普遍主義的な社会保障・福祉制度を基軸とした刷新された社会民主主義が必要であることなどが強調され、21世紀の日本の民主政治に対する問題提起がなされました。

研究短信社会的企業研究会の開催

(2008年5月9日掲載)

 生活研が参加・協力する社会的企業研究会の企画委員会が4月16日(水)に開かれ、3月に開催した国際シンポジウム「社会的経済と地域再生に向けた基盤づくり」のふりかえりと、08年度活動の方針について議論が交わされました。

研究短信非典型労働者組織化研究会 開催

(2008年4月11日掲載)

 NTT労組からの委託研究「パート・有期契約労働者の組織化と処遇改善に関する調査研究」(主査:今野浩一郎学習院大学経済学部教授)の第3回研究会が4月1日に開かれ、産別ならびに企業別組合における組織化方法の事例報告と論点整理の確認が行われました。また報告書作成に向け、執筆構成の検討、執筆分担の調整が図られました。

研究短信地域再生研究会 開催

(2008年4月11日掲載)

 自主研究プロジェクトである標記研究会(主査:高橋伸彰立命館大学国際関係学部教授)の第2回研究会が3月27日(木)に開催されました。神野直彦委員(東京大学教授・生活研所長)より「地域再生と教育」と題して、地域を再生するという観点から人間を育成する場としての地域社会のあり方について報告を受けました。

研究短信社会的企業研究会・国際シンポジウムの開催

(2008年4月11日掲載)

 生活研が参加・協力する社会的企業研究会の国際シンポジウムが「社会的経済と地域再生にむけた基盤づくり」と題して3月27日、東京・新宿の全労済東京都本部会議室にて開催されました。
 カナダから招聘した国際協同組合運動の理論的リーダー、イアン・マクファーソン博士の基調講演「社会的経済とコミュニティの再活性化のための基盤形成」、と生協総研の栗本昭氏による講演解説とコメント、また講演を受けて「社会的経済と地域再生に関する日本における課題の整理と展望」について、東洋大学の今村肇氏をコーディネーターに、ワーカーズ・コレクティブ、NPO、NPO支援組織、労働金庫の各セクター代表が4時間にわたって討論を交わしました。
 基調講演と討論を通じて、第1に、地域における企業、政府、社会的経済の三者とそれを支える中間組織の結びつきをいかに日本の地域社会で機能させるか、これは地域におけるエンパワーメントに関わる際のもっとも重要な課題の1つであること、第2は、持続的な地域再生のためには社会的経済、社会的企業に対するファイナンス機能は欠かせないこと、第3は、地域再生の基盤づくりにおいて、社会的経済の組織とそのネットワークを支える人材の育成・供給が不可欠であることなどが明らかにされました。

研究短信日米欧シンポジウム「グローバル化と社会的格差の拡大」開かれる

(2008年4月11日掲載)

 3月26日(水)東京・日本女子大学・新泉山館において、生活研とフリードリヒ・エーベルト財団東京事務所との共催で、「グローバル化と格差拡大をめぐる日米欧シンポジウム-ドイツ社民党・アメリカの政党・日本の民主党の対話」と題する国際シンポジウムが、学者・研究者、労働組合、政党などから90名の参加を得て開催されました。このシンポジウムは、ヨーロッパ社会民主主義、アメリカの進歩的政治勢力との対話を求めて開催された、02年の進歩的研究者東京フォーラム「グローバル化と政治のイノベーション」、03年の進歩的研究者東京・札幌フォーラム「ポスト福祉国家とソーシャル・ガバナンス」につぐ3回目の企画となるものです。
 グローバル化の生み出した格差の増大問題について、ドイツ社民党が昨年10月に発表したハンブルグ綱領と、現在のアメリカ大統領選挙での争点、ならびに日本の民主党のこの問題に対する政策対応などから、三者の抱える共通の課題や社会的民主主義・リベラルという共通の価値観などをつうじて考えようとしたものです。
 パネリストは、ドイツ社民党・連邦幹部会・企画広報副部長のオリヴァー・シュモルケ氏、アメリカからは、アメリカ進歩センター・アクションファンドの国際経済政策副部長ジョナサン・ジャコビ氏、日本の民主党からは参議院議員で党青年局長の藤末健三氏、コーディネーターは、エーベルト財団日本代表のハラルト・コンラット氏と生活研理事で日本女子大学教授の住沢博紀氏。
 3時間にわたり、それぞれパネリストからの報告もとに自由討論が行われ、三者とも中間階層の減少、所得格差、知識格差からくる社会の分断にたいし、新しい多数派の形成、社会的価値を踏まえた社会、経済の統合をいかに図るべきか、改革の方向性が共通して明らかになりました。

研究短信生活研月例研究会の開催

(2008年3月13日掲載)

 3月7日(水)の理事会評議員会合同会議の終了後に月例研究会(第52回)を開催しました。砂田一郎学習院大学前教授に「米国民主党とリベラル派の動向」と題して講演をいただきました。米国民主党の歴史、現代の民主党の動向とリベラル派の政策と立場について、また、ブッシュ政権7年間の統治と08年大統領選の特徴、なかでもオバマ現象の画期性などから史上初の黒人大統領の可能性を予想されるなど、直近の民主党内外の政治状況を多岐にわたり報告いただきました。

お知らせ理事会・評議員会合同会議の開催

(2008年3月13日掲載)

 生活研の第98回・第66回評議員会合同会議が、3月7日(金)午後3時から、東京・神田駿河台の龍名館にて開催されました。議題は、事業活動の経過と下記の協議事項5件で、いずれも原案通り承認されました。

  1. 新入会員(順不同・敬称略)
    特別会員 川内博史(民主党衆議院議員)
      近藤昭一(民主党衆議院議員)
      平岡秀夫(民主党衆議院議員)
      今野 東(民主党参議院議員)
     内藤正光(民主党参議院議員)
     吉川沙織(民主党参議院議員)
    一般会員赤坂伸一(北海道江別市議会議員)
     高柳 薫(連合北海道会長)
  2. 3月26日開催・国際シンポジウム「グローバル化と格差拡大をめぐる日米欧シンポジウム」(フリードリヒ・エーベルト財団との共催)の開催と参加要請
  3. 4月21日開催・国際シンポジウム「ポストデモクラシーを超えて」(北海道大学大学院法学研究科・グローバリゼーション&ガバナンス研究プロジェクトとの共催)の開催
  4. 役員選考委員会の設置
  5. 今後の日程として、次回の理事会・評議委員会合同会議を5月21日(水)、08年度通常総会を6月25日(水)に開催することを決めました。

研究短信非典型組織化研究会 開催

(2008年3月4日掲載)

 3月3日(月)、「パート・有期契約労働者の組織化の実状と処遇改善に関する調査研究」(NTT労組委託研究 主査:今野浩一郎学習院大学経済学部教授)の第2回研究会が開催されました。
 これまでの産別ならびに企業別組合にみる非正社員の組織化への取り組みの文献調査結果の報告、ならびに企業別組合にみる非正社員の組織化への成功手順の検討が行われました。

研究短信社会的企業研究会 開催

(2008年3月5日掲載)

 生活研の参加・協力する社会的企業研究会の第27回研究会が2月27日(水)に開催され、全国労働金庫協会・労働金庫研究所の多賀俊二さんより、「社会的経済とソーシャル・ファイナンス」と題して報告をいただきました。

研究短信「パート・有期契約労働者の組織化と処遇改善に関する調査研究」(NTT労組委託研究) 研究開始

(2008年2月1日掲載)

 労働組合にとって非典型労働者にたいする組織化・組織拡大の取り組みは、近年、その必要性が強く認識され組織化の成果を挙げつつあるものの、全体から見れば十分な状況にはなく、処遇改善に向けた取り組みも処遇に見合ったものになっているとはいえません。
 これまでの産別、企業別組合における非典型労働者の組織化の現状、均等待遇の実現に向けた賃金・処遇改善の政策の特徴を分析し、今後の政策の方向を明らかにします。
委員構成はつぎのとおりです。

今野浩一郎 (学習院大学経済学部教授・主査)
大木 栄一 (職業能力開発総合大学校准教授)
田口 和雄 (高千穂大学経営学部准教授)
畑井 治文 (松本大学総合経営学部専任講師)

研究短信地域再生研究会 始まる

(2008年2月1日掲載)

 生活研の07年度自主研究「地域再生の制度・構想」の第1回研究会が1月29日(火)、開催されました。
 人を引き寄せ魅力ある生活空間、生活機能を充実することが、ひいては生産機能をもひきつけ、地域再生、都市再生につながるという発想は、これまでの地域再生論、都市再生論にはない新たな構想といえます。両方の機能を統合した都市、地域の再生の道を探ります。
 研究会の構成はつぎのとおりです(敬称略・順不同)。

主査 高橋伸彰 立命館大学国際関係学部教授
委員 下平好博 明星大学人文学部教授
  星野 泉 明治大学政経学部教授
  池上岳彦 立教大学経済学部教授
  辻山幸宣 地方自治総研所長
  住沢博紀 日本女子大学家政学部教授
  坪郷 實 早稲田大学社会科学部教授
  神野直彦 東京大学経済学部教授
  広井良典 千葉大学法経学部教授

研究短信比較労働運動研究会の開催

(2008年2月1日掲載)

 1月26〜27日にかけて第17回比較労働運動研究会を合宿で行いました。1日目は、磯崎典世学習院大学教授から韓国労働運動の歩みと現状及び課題について、中北浩爾立教大学教授から連合を中心とした日本の労働組合と政治の関係について、それぞれご報告をいただきました。2日目は、ゲストからのヒヤリングとして、田端博邦前東京大学教授から労使関係の国際比較についての超マクロな視点からの問題提起、山口茂記連合政治センター事務局長からこの間の選挙の取り組みを中心とした連合と民主党の関係について、ご報告いただきました。

研究短信社会的企業研究会の開催

(2008年1月25日掲載)

 生活研の参加・協力する社会的企業研究会の第26回研究会が1月24日(木)に開催され、日本国際ボランティアセンター理事の熊岡路矢氏より「NGOからみた社会的企業-連帯経済との関わり」と題して報告を受けました。